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​『ケサル大王』評

​映像人類学的にいって非常におもしろい内容であった。東チベットの各地をまわり、チベットの英雄叙事詩ケサルに関する、さまざまな事象を探っていく。(石濱裕美子先生)

伝統文化へのオマージュでは終わらない。というより、チベット人の間でケサル人気が復活し盛り上がっているのは危機的状況への救いを求めているからだ。これこそ本作品が伝えたいテーマだろう。(長田幸康氏)

​チベット人の現状にむやみに同情し、もの珍しげにチベット仏教やチベットの民俗を紹介する時代は過去のものになったと思わなくてはなりません(阿部治平氏)

    ☆ アンケートから ☆

初めて聞いたケサル大王の名前。今は感動で言葉が出ません。スケールの大きい物語にとにかく圧倒されました。

チベット人がケサル大王を慈悲の英雄とする

思いを考えると切なくなりました

大変面白かったです。良くこんな取材が出来たと思います。

民族が国家によって消されてしまうかもしれないなんて。

2時間目が話せませんでした。​知らないことが多すぎる自分が悲しくなります。知る喜び(事実は悲しいことばかりですが)を感じました。

​中国政府による乱開発は地球規模の問題です人権問題とともに日本人として何かできないか思い悩みます。

PRESS

「ケサル大王」秩父で26日初上映(2011年11月24日朝日朝刊)

◇チベット人の英雄叙情詩追うーチベット人の英雄叙情詩「ケサル大王伝」の主人公を7年がかりで探求したドキュメンタリー映画「ケサル大王」が26日、秩父市の秩父神社参集殿で上映される。監督のドキュメンタリー映像作家、大谷寿一さん(63)=東京都三鷹市=が「山に囲まれ、荒川の源流である秩父は、ケサルの大地を彷彿(ほうふつ)とさせる」と初めての上映地に選んだ。中国の四川、青海省など3千メートル超の高地で暮らすチベットの人々の間に、千年以上前から伝わる英雄の叙情詩で、版画や歌曲のほか、語り部による物語詩もある。「チベット文化への理解を豊かにする壮大なテーマだと思った」と語る。作品で自分の中の『ケサル』と出会い、豊かな世界を五感で見つけてほしい」と話している。

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 「ケサル人大王」 とは何か?  名前も聞いたことがないという方も大勢いるだろう。だが、チベットでは今なお語り継がれる英雄叙事詩の■人公である。本編はその壮大な物語を追って7年 間におよぶ取材からチベットの文化と現実を描いた壮大なドキュメンタリー映画である。

 本格的な取材は、2006年 から四川省東チベット(カ ム地方)を 中心に行われた,監督の大谷氏が訪ねた地では「ケサル大王Jを 千枚を超えるタンカ(チ ベット伝統の仏画 )に残すという壮大なプロジェクトが進行していた。その新旧のタンカに描かれた、今にもチベットをおびやかす敵と問わんとする勇壮なケサル大王の表情に氏は魅せられたという。

 本編は青海省(ア ムド地方)や 四川省の各地に今でも存在する語り部たちを訪ね歩く。この語り部たちによって次世代へ語り継がれ、世界最長の英雄叙事詩は作られた。いわば、彼らこそが「ケサル大王」の創作者である。

本編が一連のドキュメンタリー映画や取材番組と異なるのは、単に英雄叙事詩「ケサル大王」の紹介にとどまらないところだ。取材は、今日のチベットで起きている深刻な問題にも鋭く迫っている。いま東チベットでは地球温暖化と中国政府の地下資源開発「西部大開発」による環境破壊が各地で広がりつつある。牧畜民たちを高原から追い立て町の労働力にする「生体移民計画」深刻さを増している。 峰 うチベット草原の環境破壊の根源は牧畜にあるとする政府に憤りを覚えぎるを得ない。

メタンハイドレードなどの地下資源開発と牧畜とどちらが環境に優しいか? 子供でも判断がつくだろう。そういった理不尽な民族への虐待に対する怒りが僧侶や牧畜民や若者たちの焼身自殺を招いている。その数は東チベットだけで百数十人に及ぶ。しかし、これは自殺ではない、焼身抗議であるということをこの映画は伝える。(チベット文化研究会 ギャルメ・サムデン)

 

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